2014年8月7日木曜日

笛の音にたゆたふ川面原爆忌

(ふえのねに たゆたうかわも げんばくき)

昨日は、69年前広島に原子爆弾が落とされた日。大雨洪水警報が出ていましたが夜には上がり、増水した川で例年どおり灯籠流しが行われました。

この日の原爆ドーム付近は本当にすごい人出です。にぎやかな観光客もいれば、神妙な顔をした方たちもいる。でも皆が自分なりの思いで平和を願ってここに来るのだと思います。

広島の川べりはとても好きな風景ですが、この川はどれだけのものを飲み込んできたのだろうと、歴史を知るにつれ少しずつ見え方が変わってきました。夜の川は少し恐ろしいけれど、あたたかな灯籠の明かりには毎年ほっとします。どうか安らかに。

ぼんやりと川を眺めていたら、笛の音が聞こえてきました。誰かが「少年時代」を吹いていました。

元安橋付近


2014年8月1日金曜日

切りたての髪を乱すや青嵐

(きりたての かみをみだすや あおあらし)

髪を短く切りました。美容院を出た瞬間に強い風。

青嵐、という言葉があるんですねー。本当はもう少し早い時期を指すのかなと思ったけれど、手元の歳時記には「新緑の中や夏の快晴の青空の下を吹き渡る強い風」とある。

最近、二つ目の歳時記を購入しました。知らない言葉との出会いは幾つになっても楽しいです。

青つながりで今日のアクセ

2014年7月31日木曜日

咲き残る葵の向かふ雲透けて

(さきのこる あおいのむこう くもすけて)

川べりのタチアオイもまばらになりました。それでも凜とした立ち姿。

陽に透ける花びらや葉の色って本当に美しい。

元安川沿い


2014年7月30日水曜日

朝蝉やうとうと聞きて二度寝入り

(あさぜみや  うとうとききて  にどねいり)

ふりそそぐ蝉たちの声はシャワーのよう。

来月の帰省&富士登山に向けて、3件ほど前倒しで進めないといけないのですが…まあ睡眠はとても大事なものなので、よしとする。

いつかの山


2014年7月29日火曜日

あと幾日声の限りに蝉時雨

(あといくにち こえのかぎりに せみしぐれ)

朝から蝉たちの頑張りがすごいです。とても敵わない…なんて思いながら今日も1日を始める。

この辺は大きな公園や川沿いに緑が多いので、蝉も多いのかな。

昨日の元安川

2014年7月27日日曜日

遠花火光のあとの音を待ち

(とおはなび ひかりのあとの おとをまち)

今年も御幸橋から、宇品の花火を眺めてきました。港の人混みを避けるにはなかなかの穴場だと思います。花火の醍醐味って、あの腹に響くような音だなーとしみじみ。

川沿いにもたくさんの人


動画もすこしだけ撮ってみました。



2014年7月25日金曜日

てつぺんを隠して焦らす雲の峰

(てっぺんを かくしてじらす くものみね)

鳥取県の大山(だいせん)に初めて登ってきました。登る前に少し遠くから眺めて、どうなることやら…と、ワクワク半分不安半分。

大山

雨は何とか降らず、無事に登頂してきました。でも雲は水滴でできているので全身しっとり。

雲の中はこんな感じ

ずいぶん久々の更新になってしまいました。自然にまかせていたらなかなか浮かばないですねー。思いつきで始めたものの、俳句って難しい。どうしたものやら。

2014年4月17日木曜日

さへづりや雨雲わけて光さす

(さえずりや あまぐもわけて ひかりさす)

しとしと雨が続く中、ふと鳥の声が聞こえる。「あ、雨が上がったかな」と、ぱあっと嬉しくなる瞬間。

鳥たちも晴れるのが嬉しいのか、ほんと楽しげに鳴き始めます。瀬戸内の気候は晴れの日がとても多くて、大好きです。

快晴の元安川

2014年4月15日火曜日

気まぐれな空に遊ばれ桜狩り

(きまぐれな そらにあそばれ さくらがり)

そういえば、4月6日に広島の通訳翻訳仲間でお花見をしました。今年はちょっと満開の時期が早かったようで、もう散りはじめ…それはそれで趣があって良かったです。

が!燦々と太陽の光が降りそそいだかと思えば、一気に空が暗くなり雨がザーッとくる、そんなことが4~5回繰り返されるという忘れられないお花見に(笑)。本当に変なお天気でした。気温はなんと2月並みだったとか。ダウンを着てちょうどいいくらいの寒さ。

でもお喋りは止まらず、二次会を含めるとなんと12時間、とても楽しい時間でした。終わりよければ全てよし(^^)

珍しいお酒もいろいろ

ある日の川べり、満開のころ


2014年4月14日月曜日

蘖ゆる命に背中押されけり

(ひこばゆる いのちにせなか おされけり)

あれよあれよという間に、桜の季節も終わってしまいました。桜並木のある川べりがすぐ近所なので、今年は結構桜を眺めた気がします。

ついついこぼれ落ちるような花々を見上げてばかりになりがちですが、うつむいて歩く日にも新鮮な出会いがあったり(^^) なぜか昔よりも春が好きになってきた今日この頃です。

小さな可愛らしい花芽

2014年2月3日月曜日

寝つかれず春待ち顔の色遊び

(ねつかれず はるまちがおの いろあそび)

眠れないときは無理に寝ようとしないほうが良い、そう分かっていても「寝なくちゃ」と焦ってしまう。

そんなときは思い切って本を読んだり絵を描いたり(…お酒を飲んだり)。

先日、新しい色鉛筆を衝動買いしました。トンボの「色辞典」という、前から気になっていたシリーズをとりあえず30色。こうして試し塗りをする瞬間が一番ワクワクします。イメージ通りの明るく優しい色が揃っていた第二集。芯は、少し固めです。黄色系はほとんど見えないかも。

ドキドキの試し塗り

新しい色鉛筆で一枚。大好きな絵本作家、どいかやさんの絵を模写させていただきました。ほとんど色辞典のみ使用しましたが、一番濃い茶色は手持ちのポリクロモスです。

春待ちカンガル~

絵を描いていると不思議に気持ちが落ち着きます。もっとのんびり描く時間がとれたらなーなどと思ってしまう今日このごろ。

2014年1月31日金曜日

まぶしさに目を細めたり春隣

(まぶしさに めをほそめたり はるどなり)

まだ1月だというのに、びっくりするほど暖かい一日でした。しかし日が傾くとあっという間に冷え込み…数日後からはまた真冬に逆戻りのようです。

でも、春の気配は何だかうれしい。

溶けるのにうれしそう